Policy of 光洋社

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写真を構成する要素の半分は撮影される皆様のイメージの世界ですが
それを支えているのが残り半分の科学の世界です。

現像処理は化学反応です。
ですから薬品の濃度と温度と処理時間に左右されます。
処理温度と処理時間については、現像機の管理徹底で安定化は可能です。
ただし、現像本数が激減した今では、薬品濃度に関してはよほどしっかりとした
品質管理を行わなければ正常で安定した現像性能は得られません。
フィルム現像の品質管理は従来コントロールストリップスを用いていましたが、計測結果を得るための日にちがかかり過ぎ、アクションが遅れる状況となってしまいました。あまりにフィルムの消費量が少なく、コントロールストリップスによる管理だけでは日々の変動に対応しきれないのです。そこで、現像本数に応じて現像性能維持に必要な適正量の補充を余分に加える方式に変え、且つ又現像機の稼働時間を限定して処理液の変質を防ぐ方法に変更いたしました。現時点では良好な状態を維持しています。
*コントロールストリップスフィルム
 …メーカーで一定の露光量で露光された現像性能確認用の未現像生フィルム

プリント機器と処理の変更について。
平成28年9月末をもって銀塩プリントを終了いたしました。
ノーリツ29型機の故障が発生し、必要部品がメーカーにもなくなっていたためやむなく
銀塩プリントを終了いたしました。替わってエプソンD-3000インクジェット機を導入いたしました。本機導入の理由は以下の通りです。
1、染料インクジェット方式の画像耐退色性能が格段に進歩し、銀塩に劣らない。
2、コントローラーでの色補正等がかなり細かくでき、オペレーターが関与できる。
3、色再現性が良い。(6色インク方式の為細かい色再現が可能)
4、プリント品質が安定している。
5、機器自体がフジフィルムのドライ機にも採用されているので信頼できる。
6、価格が導入可能な範囲である。(銀塩機は現状にそぐわないくらい高価である)

銀塩プリントをあきらめた理由。
機器の部品が無いのは勿論ですが、それ以外に銀塩プリント処理液の安定性の確保が大変困難になってきていました。処理液を頻繁に交換したり、種々のアクションをとらねば安定した性能を得ることができなくなり、何より目視での異常がなくても画像の色保存状態が十分に確保されているかが確認困難となりつつあったのです。銀塩と同等の品質性能が確保されるならばインクジェット方式の方が現状では色像保存に関しても安心できると判断いたしました。




【1】フィルム現像
処理薬品:コダックフレキシカラーC41RA純正

ISOのカラーネガフィルムの基準現像液はコダックC41処理であり、世界標準であること。



処理機器:ノーリツQSF-V50

頑丈で安定性が良く、タンク容量も適当で処理本数による一日の現像性能の変動幅が最小限に抑えられるためです。
(小型の機械では処理本数による変動幅が大きくなる可能性があります。
また、大きな機械になると弊店では処理量が少ないため、現像液の管理がほぼ不可能になるためです。)


【2】プリント処理
エプソン染料タイプインクジェット方式

処理機器:エプソンD-3000

【3】使用ペーパー

エプソンプロ用ペーパー

写真を構成する要素の半分は撮影される皆様のイメージの世界ですが、
それを支えているのが残り半分の"科学の世界"です。
特にフィルム写真では現像やプリント処理といった科学の部分が絶対必要となります。
私たちはその部分を担当しています。プリント性能に関しては仕上がり品質ばかりではなく、耐退色性能の維持は絶対に必要です。
データと経験と写真に対する愛情を持って、これからもお客様の影の力となってお支えしたいと思っております。今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。









【今日のおっちゃんのヒトコト】

写真集:「sing sing しんぐう」から
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2017年2月11日 (土)先負
写真のうんちく:その(5)
構図;感動すれども興奮せず!
冷静に被写体を観察